コラム ②

心理コントロールが自然にできる「つみたて投資」

時は2017年後半の話です。
日経平均株価は、9月から連日グングンと上昇し、歴史的な連続上昇日数も加わり、2018年1月23日には、24,124円の値をつけました。

2017年初の日経平均株価が19,594円(2017/01/04終値)でしたので、1年で4,500円近く、率にすると20%以上の上昇となりました。国内株式に投資をしていた人はさぞかし「ニンマリ」したことでしょう。

ところが、日常的に株式を売買するような個人投資家の中からは、この上昇期間中にさほど「ニンマリ」の声は聞こえませんでした。なぜでしょうか。

実は個人投資家の多くは、早めに利益確定してしまったり、今に株価が下落するだろうと投資チャンスを待っているうちに、逆にドンドン上がってしまったりと、株式市場の上昇の恩恵を十分にゲットできなかったのです。

タイミングを狙って首尾よく投資するのは案外難しいからです。

では「ニンマリ」した人とは、一体だれなのでしょう?
それは、つみたて投資をしている人です。

つみたて投資のメリットに「ドルコスト平均法」があります。

ドルコスト平均法とは、値動きのある投資先に一定額ずつ分散投資することで、価格の高い時には少なく、価格の安い時には多く買付ができるので、平均購入単価がならされる手法のこと。

投資先の価格が一時的に下落しても、その後価格が回復すれば、安い時に多く取得できた効果が発揮され、大きなリターンが期待できるのです。

あれ?最近の株式市場の様子だと、ドルコストは逆効果なんじゃないの?
購入単価がどんどん高くなっちゃうのでは?

確かにそうです。

投資先の価格が下落することなく上昇を続けると、平均購入単価も徐々に上がります。でも、投資先の価格がジワジワと長期間上昇したら、ちょっとずつでも購入を継続していれば「買うチャンス」を逃さなかったことになります。

この「ちょっとずつ」が、誰にでも出来て、投資上手になれるワザなんです。

例えば、投資タイミングを待ちながらも、ジワジワ上がっていく株価を眺めていたら、まだまだ上がるような気分になって「エイッ」と、まとまった資金を投入した途端、株価が大きく下落。

一時的な下落に、ひゃ~っ!と青ざめるのは投資金額が「まとまっている」ときで、「ちょっとずつ」だったら気がつかないかもしれません。なぜなら「ちょっとずつ」の購入であれば、仮に投資先の価格が下落しても、全体の資産に与える影響は軽微で済むからです。

そして下落していた投資先がまた上昇に転じるとき、つみたて投資なら下落した時も継続して「ちょっとずつ」購入しているので、ドルコスト平均法のメリットも相まって投資効果がグンとあがるのです。

一方で、投資タイミングを狙うスタイルだと、ひゃ~っ!と青ざめた経験から慎重になりすぎて、下落した安い価格の時に投資できず、次の上昇のチャンスも掴めないかもしれません。

かつて投資の勉強をした時に、株式投資は「技術2割、心理8割」と教わりました。

株式投資の技術とは、株式の値動きを勉強し法則や確率などから投資タイミングを習得するもの。ですが、どんなに勉強をしても、実際は心理が大きく影響して学んだ通りに売買できない、という例えです。

投資の成功に大きなウエイトを占める「心理」をコントロールするのは容易なことではありません。でも、それを自然と可能にするのが「ちょっとずつ」購入の「つみたて投資」なのです。

冒頭の話は2017年後半のことでしたが、その後は株価の過熱感を冷ますように翌年3月まで下落が続き再上昇・・・そして2018年後半は9月から大きく下落したのはご存知のとおりです。そう、下落したときに本領発揮するのも「つみたて投資」。お買い得といえるわけです。

資産形成の目的に合わせ「iDeCo」や「つみたてNISA」を活用し、「ちょっとずつ」購入で投資上手を目指しましょう。

執筆者:みらい女性倶楽部
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