主な仕事

渉外係

渉外係の仕事とは―――

法人・個人を問わず、お客さまのもとを訪問して、資金ニーズなどに対してきめ細かい金融サービスを提供していくのが営業店の渉外係です。また、それぞれのお客さまがかかえる課題を見つけ出し、本部のさまざまなセクションと連携しながら問題解決のサポートを行っていくことも、渉外係の重要な仕事となっています。

はじめて法人担当となって自己啓発に力が入る

 最初に配属された佐野支店では、出納や融資の仕事を2年半担当したあと、渉外係として外訪活動を行うようになりました。群馬銀行の渉外係は、エリア内の法人・個人の両方のお客さまをカバーする地区担当、住宅ローンやアパートローンなどを主に扱う個人担当、投資信託などの金融商品を主に扱う預かり金融資産担当、そして法人に特化した法人担当、の4つに分けることができます。
 佐野支店では地区担当として、担当エリア内にある法人のお客さまと個人のお客さまの両方を訪問して、さまざまな金融サービスを提供してきました。ここに3年10カ月在籍したあと、館林支店に異動になりました。ここでは3年2カ月の間、ずっと地区担当の渉外係でした。
 これらの2つのお店で計7年のキャリアを積んで、3カ店目となる熊谷支店に異動になりました。そして、ここではじめて法人に特化した渉外係となったのですが、熊谷支店はいわゆる県外店で、ある程度のアウェー感は覚悟しなければなりません。
 そんな環境のなかで、私は卸売業や小売業などのお客さまを多く担当したのですが、とにかく訪問頻度をあげてお客さまと接する機会を増やし、お話をしっかりと聞いてお客さまのことをよく知るように努めてました。
 そのためには会社の財務諸表なども詳細に分析する必要があるわけですが、ここで私は大きなカベにぶつかりました。自分では財務分析については出来ていると思っていたのですが、お客さまの数字をより深く掘り下げて分析し、的確な課題抽出とそれに対する提案ができなかったからです。
 また、当時の支店長がとても財務分析にたけた方で、融資案件について相談をしても自分の知識不足から、ダメ出しをされることがたびたびありました。そんなこともあって私は、自己啓発に力を入れるようになったのです。
 さらに、渉外係の先輩にお願いして同行させていただき、お客さまとの商談を横で聞きながら、いいものはどんどん取り入れていくようにしました。群馬銀行は県内においては高いシェアをもっています。一方、県外店は地元の金融機関などとの競争があって、既存のお客さまに対して現在の取引シェアをどれだけアップできるかが、渉外係の大きなミッションとなっています。そのための先輩とのお客さまへの訪問は、とても勉強になりました。

革新的ビジネスモデルのお客さまを事業性評価

 2016年(平成28年)2月、現在の大宮支店に異動になりました。ここはまた、金融激戦区で、メガバンクから地方銀行、信用金庫まで激しい競争を展開しています。もちろん群馬銀行もその一つですが、資金需要は安定していますし、上場企業も数多くあり、法人担当である私としては、やりがいは十分です。
 そんな環境のなかで、革新的なビジネスモデルで事業を拡大するお客さまがいたのですが、大宮支店として事業性評価を行うことになりました。ちょうど私が大宮支店に異動になった時期と重なるのですが、群馬銀行では2016年度(平成28年度)から「営業店による事業性評価」を開始していたのです。
 事業性評価というのは、お客さまの事業や経営の実態を的確に把握したうえで、最適な課題解決提案や融資を行っていこうというものです。分かりやすく言うと、お客さまのことをよりよく知って、それに基づいてかゆいところに手が届く提案や融資を行っていこうというものです。そのために、経営者をはじめとした社内の方々にじっくりとヒアリングを行い、数字も分析して強みや課題を抽出していく必要があります。
 その会社は、カーディーラーにクルマの小さな傷やへこみなどの修理が持ち込まれたとき、カーディーラーからの依頼によってそこに急行し、板金や塗装の施工を行うサービスを提供しています。カーディーラーが人手不足で外注化をすすめているなかで、革新的なビジネスモデルをつくりあげて全国展開を図り、いま急成長中の企業です。
 私と融資係がペアを組んでヒアリングを行い、業績が伸びる要因などについて分析していきました。一方、課題としては、人材をいかにして確保するかがあげられ、そのために、群馬銀行のビジネスマッチングの機能を活用していただけるように提案を行いました。さらに、全国展開を図るなかで各拠点を自社物件化する計画も進行していて、このプロジェクトに対する融資も群馬銀行が担当することになりました。
 今回の事業性評価では、新しいビジネスモデルのお客さまということもあり、好奇心をもって深掘りしていくことの面白さを経験することができました。そして、このお客さまに関して群馬銀行の取引シェアが大きく向上したことはいうまでもありません。

フィービジネスで新しい収益源を拓いていく

 もう一つ、私が担当するあるクリニックの事例を紹介します。
 そのクリニックは、2つの医療拠点を新たに開業したため借り入れが膨らみ、資金繰りに苦しんでいました。返済のために新たに借り入れを繰り返すという、いわゆる自転車操業の状態に陥っていたのです。私はこのお客さまをよく訪問していましたが、この状況を見て、思い切って抜本的な改革を行わなければ、問題は解決しないと進言しました。
 その抜本的改革とは、返済計画をゼロから見直し、総額数億円の借り入れを行って返済の計画全体を組み替えるというものです。つまり、借りては返すという悪循環から脱して、返済をきちっとした枠組みのなかで行っていけるようにしていったわけです。
 群馬銀行にとって、1行だけで数億円を融資するのは、リスクが伴います。そこで私は、群馬銀行がアレンジャー(基幹金融機関)となってシンジケートローンを組成し、いくつかの金融機関でリスクを分散する方法を提案しました。シンジケートローンというのは、複数の金融機関が同一契約書、同一条件の下で行う協調融資のことで、そのとりまとめを行うアレンジャーにはアレンジメントフィー(手数料)が入ってきます。
 マイナス金利の導入などによって、金融機関の収益確保が難しい状況になっています。そこで、金融機関は新しいビジネスモデルを模索しているところですが、お客さまの悩みや課題に真摯に向き合い、的確な提案を行って融資や役務収入につなげていくことが、これからの金融機関にとってますます求められていくと思っています。

1 Day Schedule | 一日のスケジュール
8:20
出社。パソコンを立ち上げて今日のスケジュールを確認。
8:45
渉外係のミーティング。支店長代理として渉外係全体の業務遂行の現状などを報告し、チームの団結を確認する。
9:15
支店を出発。午前中に2~3社訪問できるように、あらかじめアポイントをとっている。
12:00
いったん帰店し、昼食。
13:00
ふたたび支店を出発。事業性評価を行ったお客さまにその結果のプレゼンを行う。
14:30
帰店し、融資の申請書の作成。日によっては1日デスクワークすると決めて、アポイントを調整している。
17:00〜
退社。