PROJECT MEMBER
2005年入行
コンサルティング営業部
中澤 雅典
STORY 01経営者にとっても初めてのこと。
だからこそ課題や悩みを丁寧に深堀りする。
高齢化が進み、事業承継のタイミングで相続の課題を抱える経営者が年々増えています。課題は百社百様ですが、後継者の不在や株式移転の難航など、承継の進め方について悩まれている経営者は数多くいらっしゃいます。事業承継は、現状把握と課題の共有から始まり、承継方法の提案、顧問税理士や株主との打ち合わせ、承継方法とスケジュールの決定、そして実行に向けた支援という5つのステップを踏むことが一般的です。それらを円滑に進めるためには、経営者や後継者、その他の株主、顧問の税理士など数多くのステークホルダーと承継課題を共通認識としてとらえ、取組みに理解を深めていただいたうえで、全員が歩調を合わせて進めることが大切です。基本的に、事業承継は経営者にとっても初めてのこと。だからこそ、本当に大事なことを見逃さないように、まずは経営者の課題や悩みをしっかりと深堀りすることが重要になります。
まずは経営者を含めた会社の皆様にご納得いただけるように、分かりやすい資料をつくって丁寧に説明していきます。そのために、予習はかなり念入りに行っています。会社のことや株主構成、株価を調べ上げた上で、どんな課題があり、どう解決していくべきかという仮説を立てて資料をつくります。また、お客さまへ説明する際もただ説明するだけではなく、お客さまの声を引き出すことを大切にしています。事業承継の案件は、営業店の担当者と私たちコンサルティング営業部の二人三脚で進めていきますが、時には営業店の担当者が聞きづらいような突っ込んだ質問をする必要もあります。そうした質問は、私たちが言葉を選びながら慎重にヒアリングをしていきます。センシティブな話題が多く、質問しづらい内容も多いのですが、お客さまの話を聞かないことには話を進められません。現場では、言葉遣いやお客さまの顔色を注意深く観察しながら、丁寧に対応していくことを心がけています。
STORY 02スムーズな承継のためには、
関係者の理解や納得が必須。
これまで様々な事業承継の案件を担当してきましたが、その中でも印象に残っている案件があります。そのお客さまは、事業承継の課題に加え、自分にもしものことがあった場合に相続人の間でトラブルが発生することを心配されていました。もともと個人事業主としてアパートや商業施設のオーナーをされていた方でしたが、私が担当させていただくときに相続トラブルを回避するために法人化し、資産を法人へ移しました。お持ちの不動産を会社名義に変更し、会社の株式を生前に後継者へ移転することで、相続トラブルを回避し、相続税の負担も小さくするスキームを描き、税理士の先生と一緒に進めていきました。事業承継の案件はどれもそうですが、経営者ご本人だけでなく、相続人や株主、顧問税理士などステークホルダーが多いので、関係するすべての人の理解や納得がなければ前に進めません。関係各所への調整に苦労し、解決に至るまでに多くの時間と労力を費やしましたが、結果的に私たちの提案が課題解決に結びつき、お客さまからいただいた感謝の言葉や安堵の表情は、今でも私の仕事の原動力になっています。
地域のリーディングバンクとして、お客さまの永続的な事業運営を支えることは、私たち群馬銀行の重要なミッションであり、事業承継はその一助となる重要な業務となります。全国的にも同じことが言えますが、群馬県内も3社に2社は後継者がいないと言われています。1社でも多くの企業、1人でも多くのお客さまの事業の発展やご家族の繁栄に貢献するものと信じて、今後も事業承継の支援に全力で取り組んでいきたいです。銀行として収益を上げることももちろん忘れてはなりませんが、本当の意味でお客さまのためになることを提案し続けられたらと考えています。これからも必要とされる仕事ですし、ここまで本気で感謝される仕事はそうそうないと感じられるほどやりがいの大きな仕事です。事業承継のエキスパートになるために、これからもこの道を突き進んでいきたいです。