店舗ネットワークの最適化に向けた取組み状況と今後の方針について

2019年9月3日

群馬銀行(頭取 深井 彰彦)は、「2019年 中期経営計画『Innovation 新次元』~価値実現に向けて~」に掲げている「経営プラットフォームの転換」の一つとして、チャネル改革に取組んでおります。
お客さまのライフスタイルの変化に合わせ、新たなチャネルを活用した「お客さまとの接点拡充」を進めています。また、インターネットを活用した取引の利便性向上や利用件数増加に伴い、店舗窓口への来店客数が減少している一方で、資産形成や相続など専門性の高い相談ニーズは高まっていることから、「店舗機能の再構築」と「店舗網の選択と集中」に取組んでおります。
こうした、店舗ネットワークの最適化に向けた取組み状況を改めてお示しするとともに、今後の方針についてお知らせいたします。

背景

お客さまの取引スタイルの変化に合わせ、インターネットで手続きが可能な取引の拡充や、コンビニエンスストアを含めたATM網の充実、SNSを活用した情報配信など非対面チャネルの利便性向上を進めています。例えば、個人向けインターネットバンキングの利用件数は過去10年間で約1.8倍に増加していますが、一方で店舗窓口への来店客数は10年間で約4割減少しています。
地域の人口減少や高齢化により、今後も来店客数の減少が予想されますが、相続や資産形成など専門性の高い相談ニーズは高まっていることから、効率性と専門性の向上を考慮して地域ごとに最適な営業体制を築き、お客さまニーズに応えていくことが重要と考えています。

概要

  1. お客さまとの接点拡充
    1. デジタルデバイスを活用したお取引の拡充
      スマートフォンなどデジタルデバイスの普及に対応し、ご自宅や職場にいながらインターネット上でお手続きが可能な取引を拡充しています。例えば、2017年6月に開設した「群馬銀行アプリ」や「かんたん通帳」等をご利用いただくことで、スマートフォン上で口座開設や一部の諸届受付、口座取引履歴の確認やお振込みのほか、無担保消費者ローンの申込・契約などが可能になりました。
      また、一部の店舗では、事前にお客さまがスマートフォン等で相談予約ができる「来店予約システム」を導入し、気軽に店舗で相談いただける取組みも進めています。
    2. 新たなスタイルの店舗設置
      お客さまのニーズに合わせ、これまでの店舗とは異なる立地、異なる営業日の新たな店舗を設置し、お客さまとの接点を強化しています。
      2019年2月、大型商業施設「前橋みなみモール」内に、個人向けのコンサルティング拠点「個人相談プラザ前橋」を開設いたしました。土曜・日曜・祝日も営業し、ローン、保険、資産運用、相続等の相談・手続きを行っております。
      また、2019年6月、大型商業施設「けやきウォーク前橋」内に、「個人相談ブース"Connect"」を開設いたしました。土曜・日曜・祝日も営業し、簡易的な相談業務を行うとともに、群馬銀行アプリやインターネットバンキングのデモ機を設置しています。
  2. 店舗機能の再構築
    既存の店舗については、幅広い業務を行い、かつ高度な相談ニーズにも応えられる専門性の高い行員を配置する「フラッグシップ店」と、一部の業務を軽量化した「サテライト店」に地域ごとに分類し、店舗の高付加価値化と業務のスリム化の両面を追求しながら、より質の高いきめ細やかな金融サービスの提供を地域ごとに実現してまいります。
    • 行員の一部をフラッグシップ店へ移し、専門性の高い相談業務や後方事務の一部をサテライト店からフラッグシップ店に集約することで軽量化を図ります。
  3. 店舗網の選択と集中
    来店客数の動向や、近隣既存店舗のリニューアルの必要性等を総合的に判断し、お客さまにもご理解をいただきながら統廃合(ブランチ・イン・ブランチ)を進めてまいります。なお、統廃合にあたっては、地域経済の担い手としての役割を十分に認識し、スマート出張所の設置や移動店舗車の運行などにより、地域の店舗ネットワークの維持に努めます。

    【今後の店舗体制イメージ】
    スキーム図

    フラッグシップ店 地域の中核店舗。幅広い業務を行い、専門性の高い行員も配置。
    【行員数:40~100名程度】
    サテライト店 フラッグシップ店の周辺に配置。一部の業務を軽量化した店舗。
    【行員数:15~20名程度】
    スマート出張所、移動店舗車 預金取引や金融資産の相談に特化した少人数で運営する店舗。
    【行員数:3~5名程度】
    ブランチ・イン・ブランチ 1つの店舗内に複数の支店・出張所を統合した店舗形態。
    統合後もお客さまの口座番号に変更なく、そのまま通帳を利用可。

これまでの取組み状況と今後の方針について

お客さまとの接点拡充
  • 「群馬銀行アプリ」は、2019年7月末時点でダウンロード数が約4万件(前年同月比2.1倍)と、ご利用いただくお客さまが増加。
  • 「来店予約システム」は、「個人相談プラザ」のほか約20か店に導入し、資産運用、保険、相続、ローン等の相談予約をインターネット上で受付中。
  • 2019年2月に「個人相談プラザ前橋」、6月に「個人相談ブース"Connect"」を開設。10月17日に「個人相談プラザ高崎」、10月24日に「個人相談プラザEAST」(大泉町)を開設する予定。
店舗機能の再構築
  • 既存の店舗を2020年4月から2022年3月までに、段階的に「フラッグシップ店」と「サテライト店」に分類予定。
  • 群馬県内では、20店舗程度をフラッグシップ店またはそれに準じる店舗とし、周辺の50店舗程度をサテライト店として軽量化予定。
店舗網の選択と集中
  • 2016年3月より2019年3月までの3年間に10店舗の統廃合(ブランチ・イン・ブランチ)を実施。
  • 現在の中期経営計画期間内(2019年4月~2022年3月)では、さらにピッチを上げ10店舗を上回る統廃合を計画。
    • ただし、統廃合により近隣のお客さまに著しくご不便をお掛けする場合には、スマート出張所の設置や移動店舗車の運行等により、お客さまの利便性維持に努めます。
店舗体制改革の効果
  • 以上の店舗体制改革により、地域ごとに店舗機能や専門人材を集約することで店舗運営の効率化(ローコストオペレーション)を図ること。
  • 行員間の専門知識やコンサルティングスキルの共有を図り、より質の高いきめ細やかな金融サービスの提供を通じて、お客さまの満足度の一層の向上につなげていくこと。
  • 店舗機能の再構築と店舗統廃合により人員を捻出し、効率的かつ効果的な営業体制を築くこと。

以上