群馬銀行について

自然資本・生物多様性への取組み

  • 当行は、持続可能な社会の実現には、気候変動への対応に加え、自然資本の損失を止めて回復させる「ネイチャーポジティブ」の実現が不可欠であると認識しています。
    このため、2024年4月にTNFD提言への賛同を表明し、TNFDフォーラムに参画しました。
  • 当行の主要エリアである群馬県は、尾瀬国立公園や上毛三山などの豊かな自然に恵まれ、多様な動植物が生息・生育する地域です。当行は、地域における自然資本や生物多様性の保全に積極的に取組むとともに、TNFD提言に基づく開示の充実に向け、LEAPアプローチに沿った評価・開示を進めていきます。
  • 「Locate(発見する)」「Evaluate(診断する)」「Assess(評価する)」「Prepare(準備する)」のフェーズに より、自然関連の依存、インパクト、リスク、機会の特定・評価を行うことができる手法。
  • Taskforce on Nature-related Financial Disclosures
    (自然関連財務情報開示タスクフォース)

TNFD提言への対応

  • TNFD提言に基づく「ガバナンス」「戦略」「リスク管理」「指標と目標」に関する開示は、以下のとおりです。

ガバナンス

自然資本・生物多様性への取組みに関するガバナンスは、こちらをご参照ください。

戦略

自然関連リスク・機会の特定

自然資本の関わりと分析対象範囲

  • 当行は、日本一の流域面積を誇る利根川や尾瀬国立公園、上毛三山など豊かな自然に恵まれた群馬県を中心に事業を展開しています。地域金融機関として、自社の事業活動および投融資を通じて自然資本から様々な恩恵を受けており、同時に、これらの活動が自然資本に対して影響を及ぼしていることを認識しています。
  • こうした認識のもと、自然資本に関するリスクと機会を適切に把握・評価するために、分析対象範囲を当行の事業活動および投融資先(お客さまの事業活動)に設定し分析を行いました。

当行の事業活動の自然資本への依存・影響評価

  • 当行の営業拠点等を対象に自然関連の依存・影響の評価を実施し、分析を進めるために優先分析拠点(優先地域)を特定しました。優先地域の特定においては、保護地域との近接性、生物多様性リスク、水リスクについて自然資本評価ツールを活用して分析しました。
  • その結果、保護地域に近接する拠点や、水リスクの中でも特に水質リスク(水の浄化)が高い地域に該当する営業拠点があることを確認しましたが、当行の営業拠点は主に金融サービスの提供を行う施設(一般的なオフィス)であるため、事業活動を通じた自然資本への影響は限定的であると評価しています。
  • なお、当行は環境負荷低減に向けた取組みとして、2025年3月に境支店でZEB(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)認証を取得しており、2026年3月には金古支店および倉賀野支店をZEB店舗として移転・開設しました。これらの店舗では、再生可能エネルギーの活用や緑化推進を通じて、地域とともにサステナブルなまちづくりに貢献していきます。
  • 今後も優先地域における自然関連リスクの継続的なモニタリングを実施し、環境負荷軽減に向けた取組みを進めていきます。

法人投融資先の自然資本への依存・影響評価

TNFDが推奨するLEAPアプローチに基づき、以下のプロセスで自然関連リスクと機会を把握・評価しました。

Locate:発見

  1. 1国内の法人投融資先を対象に、自然との接点の特定プロセス(Locate)として優先的に分析する投融資先セクター(優先セクター)を選定しました。
  2. 2優先セクターの選定においては、自然関連の依存・影響が相対的に高く、かつ当行の法人投融資先において財務的重要性を考慮した結果、①建設 ②運輸 を特定しました。加えて、地域経済活性化の観点から重要性が高いセクターとして、③食品・飲料 ④金属製品(加工等) ⑤自動車製造 を特定しました。
  3. 3これら5つの優先セクターについて、ENCOREツールを使用してヒートマップを作成し、自然関連の依存・影響がM(中程度)以上の項目を識別しました。
  • 経済が自然にどのように依存し、影響を与える可能性があるのか、環境の変化がどのようにビジネスのリスクを生み出すのかを評価し、可視化するツール。

Evaluate:診断

特定した優先セクターを対象に自然関連の依存・影響の詳細分析を進めるため、投融資先の立地市町村を踏まえ、セクターごとに投融資残高で重みづけを行い優先分析拠点(優先地域)を選定しました。これらの優先地域の緯度・経度情報に基づき、投融資先の事業活動における自然資本への依存および自然資本に及ぼす影響について、自然資本評価ツールを活用した詳細分析を実施しました。その結果、各優先セクター・優先地域における自然関連のリスクと機会を特定しました。

Assess:リスクと機会の評価

特定した自然関連リスクについて、金融機関のリスク分類に整理し、2025年度現状を基準として、1.5℃シナリオおよび4℃シナリオにおける影響の方向性(変化なし・増大・減少)を定性的に評価しました。リスクと機会の評価においては、投融資先の直接操業ならびにバリューチェーン全体における自然資本への依存・影響を把握するため、TNFDやSBTN(Science Based Targets Network)の科学的知見を踏まえて整理されたHICL( High Impact Commodity List :影響度の高い原材料リスト)を活用しています。これにより、投融資先を通じて当行のリスクプロファイルに影響を及ぼし得る自然関連リスクをセクター別に把握しています。

  • 企業や金融機関が科学的根拠に基づき自然資本(生物多様性・水・土地等)に関する目標を設定・管理するための国際的枠組み。

自然関連リスクのシナリオ分析結果

自然関連の物理的リスクおよび移行リスクについて、以下のステップでシナリオ分析を実施しました。

ステップ1) 投融資先のリスクと機会を特定
ステップ2) 金融機関のリスク分類に整理(信用リスク、市場リスク、流動性リスク、オペレーショナル・リスク)
ステップ3) 現状、1.5℃シナリオ、4℃シナリオで定性的な評価を実施
ステップ4) リスクについては評価結果を定量化し、優先セクター別にリスクチャートを作成
機会については個別に対応策を検討

優先
セクター
1.5℃シナリオにおける傾向 4℃シナリオにおける傾向 当行における主な影響と
解決策の検討
建設 低炭素建材・環境配慮型建築への移行が継続し、木材・セメント等の調達制約および施工制約が常態化。 洪水・異常気象等による労働環境悪化や工期遅延等が頻発し、対策コスト増加。 低炭素技術導入の対応によるコスト増加・収益性悪化により信用リスク増大が懸念される。サステナブルファイナンスや災害対策資金需要への対応を検討する。
運輸 排ガス規制強化に対応するための車両更新(ZEV化)費用増加による移行リスクが増大。 洪水・異常気象等により道路網の寸断や物流拠点の被災(または浸水)が常態化。運行停止やルート変更等が頻発し対策コスト増加。 脱炭素化および燃料転換の遅れは、将来的なコスト増加や収益性の低下等につながり信用リスク増大が懸念される。脱炭素コンサルティングのほか、物流拠点整備に対するファイナンスを検討する。
食品・飲料 食品リサイクル等の義務付け強化(食品廃棄物等の発生の抑制・減量化・再利用)や、プラスチック包装規制への対応コストによる移行リスクが顕在化。 内陸性気候地域における気温上昇によって、農畜産物の収量・品質への影響が顕在化。食品・飲料製造では、原材料調達が不安定化し、調達コスト増加。 自然資本への依存が高く、調達コスト上昇により収益が悪化し、信用リスク増大が懸念される。持続可能な原材料調達(調達先分散や代替品確保等)に向けた支援のほか、環境負荷の低減に資するファイナンスを検討する。
金属製品
(加工等)
化学物質・廃棄物処理・排水に関する規制が厳格化され、対応コスト増加による移行リスクが顕在化。 洪水・異常気象等による工場浸水・操業停止、高温による取水制限・冷却水不足、有害物質流出リスク等が顕在化。 対応コスト増加による収益性悪化や有害物質流出発生時等における信用リスク増大が懸念される。脱炭素や自然資本に関する啓蒙活動のほか、環境負荷の低減に資するファイナンスやコンサルティングを検討する。
自動車製造 脱炭素投資への移行、輸送用機器産業におけるEV転換対応要請の加速や、環境保全に向けた規制強化など、移行リスクが顕在化。特に県内に集積する自動車部品サプライヤーへの影響が懸念される。 洪水・異常気象等による部品サプライチェーン寸断、操業停止、有害物質流出リスク増加。特に県内に集積する自動車部品サプライヤーでは災害時操業支障リスクが増大。 脱炭素化およびEV転換への遅れは競争力低下につながり、信用リスク増大が懸念される。環境認証制度の取得支援、BCP対応支援(製造拠点分散等)のほか、環境負荷の低減に資するファイナンスや事業領域の多角化(他セクターへの進出等)支援を検討する。

Prepare:対応策

リスクへの対応
  • 当行は、LEAPアプローチに基づく評価(シナリオ分析含む)の結果を通じて特定された自然関連リスクに対し、投融資先企業との対話・支援を強化していきます。お客さまとのエンゲージメントを起点として、自然資本の保全・回復や自然関連リスクの低減に向けた取組みを支援するコンサルティング機能の高度化に取組むことで、当行およびお客さまにおける自然関連リスクの顕在化の抑制と、事業のレジリエンス向上を図っていきます。
機会への対応
  • 当行は、自然資本への対応についてもTNFDへの取組みを踏まえ、お客さまとのエンゲージメントの強化を検討していきます。お客さまの課題やニーズを深く理解しソリューションを提供することで、地域全体の自然資本・生物多様性保全や経済活性化に貢献するとともに、当行の事業機会の拡大を図っていきます。

リスク管理

  • 当行は気候変動に起因する物理的リスクや移行リスクが当行の事業運営や戦略・財務計画に大きな影響を与える重要なリスクと認識しています。
  • 気候変動リスクについてはシナリオ分析、自然関連リスクについてはLEAPアプローチに基づき依存度・影響度分析を実施し、把握した各種リスクについて、「信用リスク」「オペレーショナル・リスク」などリスクカテゴリーごとに影響を把握し、既存の枠組みの中で管理する態勢を整備していきます。
  • 当行は、気候変動および自然関連の各リスクについて、以下の評価手法を採用しています。
    ・気候変動リスク:TCFDに基づく年次評価
    ・自然関連リスク:LEAPアプローチに基づく、当行の事業活動および投融資先の自然資本への依存度・影響度分析
  • 分析の結果などを踏まえ、気候変動および自然資本・生物多様性への対応や脱炭素社会への移行に向け、お客さまとのエンゲージメントを強化しています。お客さまごとの課題やニーズを深く理解しソリューションを提供することで、ビジネス機会の創出や管理の強化につなげていきます。
  • また2021 年6 月に制定した「環境・社会に配慮した投融資方針」の中で、新設の石炭火力発電所を資金使途とする投融資は原則として行わないなど、気候変動への負の影響が大きいセクター向け与信に関する取組姿勢を明文化しています。
  • 「環境・社会に配慮した投融資方針」は、こちらをご参照ください。

指標と目標

自然資本・生物多様性への取組みに関する指標と目標については、こちらをご参照ください。

環境に関する取組み

尾瀬保護財団への寄付

当行と委託会社が受領する信託報酬の一部を尾瀬の環境保全活動を行う尾瀬保護財団に寄付する投資信託「尾瀬紀行」を取扱っています。また、株主優待「寄付コース」による同財団への寄付も2019年度より導入し、取扱っています。
(群馬銀行グループによる2025年度までの尾瀬保護財団への寄付累計額…21,648,526円)

「ぐんぎんの森」整備活動

2011年から環境保全活動の一環として、群馬県と締結した「県有林整備パートナー事業実施協定」により指定された森林(赤城山内の県有林3.69ha)を「ぐんぎんの森」と命名し、その整備・保全活動に取組んでいます。

環境に配慮した店舗づくり

本部、支店へのEV車の導入や省エネタイプの空調設備、照明機器の導入をはじめ、一部店舗では、太陽光発電設備の設置を行っています。2025年3月には、当行初となる『ZEB』仕様の境支店新店舗の営業を開始しました。また、2026年3月には、金古支店、倉賀野支店においても『ZEB』認証を取得するなど、環境に配慮した店舗づくりを強化しています。

  • Net Zero Energy Building(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)の略称で、快適な室内環境を実現しながら、省エネルギー設備や創エネルギー設備の導入により、年間に消費する一次エネルギーの収支をゼロにすることをめざした建物のこと。

尾瀬片品発電所での取組み

2024年1月から、東京発電株式会社が運営する尾瀬片品発電所で発電されたカーボンフリーの再生可能エネルギーを使用するとともに、同水力発電所のネーミングライツを取得し、「ぐんぎん尾瀬片品発電所」と命名しています。同発電所は、環境教育の場や観光資源としての活用など、地域共生型の発電所を目指しており、当行でも同発電所を研修で活用し、見学を通じて、環境への理解を深めています。

全店舗における再生可能エネルギー由来電力への切替

2026年3月に、群馬県企業局が提供する「地産地消型PPA(群馬モデル)」の電力供給先事業者に採択され、本店ビルを対象に2026年4月から3年間、群馬県内で発電された再生可能エネルギー由来のクリーンな電力を活用しています。また、群馬県と東京電力エナジーパートナー株式会社が連携し提供する「グリーンベーシックプラン(群馬県産非化石証書)」などを併せて導入し、2026年4月から当行全店舗(テナント店舗を除く)において、再生可能エネルギー由来の電力に切替えが完了しました。

ぐんぎん財団での取組み

群馬県における「環境保全活動」「地域社会の発展」を促進・助成するために、当行により設立されたぐんぎん財団(旧 群馬銀行環境財団)では、環境事業と社会福祉事業の両輪で事業活動を行っています。環境事業では、「ぐんぎん財団環境賞」「ぐんぎん財団環境教育賞」などの助成活動や「エコキッズキャンプ」などの啓発活動に取組んでいます。
ぐんぎん財団については、こちらをご参照ください。

マイカーローン、住宅ローンの金利優遇

環境に配慮した車や住宅の購入をする場合については、マイカーローンや住宅ローンの金利を優遇しています。

EV車用充電スタンドの導入

本店営業部駐車場に1台設置しております。無料(原則1時間以内)でご利用いただけます。
ご利用時間 銀行営業日の駐車場開放時間 9:00~15:00